多国籍 チームをリモートで管理 するための5つのコツ
ニューノーマルの時代においては、顔を合わせる機会が減っている環境下で同僚とチームワークよく仕事をしたり、国境を越えて母国語が異なるメンバーとプロジェクトを進めたり、また国内でも多様な雇用形態のメンバーと一緒に仕事をする機会が増えてきました。国内外問わず、これまでの常識が覆る時代を生きているのです。
実際、オンライン会議で8人のメンバーで会議をした時のことです。参加者は5都市から参加し、また使用言語も4つとばらばら、所属部署も横断で参加していました。それにもかかわらず、会議は時間通りに始まり、生産性高く議論が進み、予定通りに終了することができました。
このケースのようにめまぐるしく変化し、ますます多様化が進む中でも適切にチームの管理していくためにはどうしていくのがよいのでしょうか。まずは、これまでの「当たり前」を忘れることが第一歩です。
本コラムでは、異なる文化、言語、国、時差を越えてリモートチームをより良くマネジメントするための5つのコツをご紹介します。
💡こんな方におすすめです!
・グローバルチームをリモートで管理するマネージャー
・リモートワーク環境での管理に悩む経営者や人事担当者
・国際的なビジネスを展開している企業のチームリーダー
目次
1.チームメンバーを適切に選ぶ
誰もがリモートで効率よく働けるわけではない、ということを理解しておくことが重要です。最初からその状況を見据え、チームを編成する際には、適切な人材を選ぶようにしましょう。人材の選定、選考をする際には、資格・経験・語学力・スキルセットはすべて重要です。普段と異なる環境でも実績を出せる自己規律、自己管理力も同じくらい重要視しましょう。
2.チーム共通のルールを早めに設定する
優秀な人材には、チームの根本となる基盤やルールを適切に浸透させ、日々の行動指針となるものを伝達することが、生産性高く働いてもらうコツです。
文化、言語、商習慣が異なるチームをマネジメントしている場合は特にルールが重要になります。例えば、韓国では、文書化されたと明確な指示がとても重要で、フィリピンでは、優秀な人材でも明確な命令がない限りはリスクを取ることに躊躇する傾向があるなど特徴があります。
このような特性を理解し、下記のような仕組みを作ることで、これらの課題を軽減することができます。
- 全員が組織構造を理解できるような組織図を作成する
- 上司は誰なのか、主要な意思決定者は誰なのか、等を記載したジョブディスクリプションを作成する
- 新しいチームメンバーには必ずオリエンテーションを行い、全員が知識を共有する
- 定例会議のアジェンダを作成し、会議中に共有する
- 開始時刻と終了時刻の設定-時差を考慮して設定(複数の時間帯や国がまたがる会議を計画する際には、国際会議プランナーなどのツールを使用してください。)
- 議事録担当を任命する(毎回異なる人へ ⇒ 一人ひとりが責任感を持って取り組むようになります。)
- 会議の「公式ミーティング言語」を指定する。
3.チームを信頼する
2020年の「ハードワーク」とはどのようなものでしたでしょうか?
これまで日本の多くの会社では、オフィスに物理的に出勤し、長時間パソコンの画面の前で仕事に取り組み、働き続けることだと認識されていました。
実際にハードワーク=オフィスに長時間「いる」ことを意味するアジアの国も多いです。
ただし、目の前にいなければ評価ができない、という状態は、リモートでは機能しません。
仮にできたとしても、望ましくないマネジメントスタイルですよね。
上手くいかない理由としては、チームの個々のメンバーの性格、文化、ワークスタイルの違いにあります。
あるメンバーはテレワークでも出勤でも1日の流れを変えたくないというメンバーです。このようなメンバーは、午前9時に開始し、現地時間の午後6時頃には終了するという、通常の仕事の一日を働く場所に関わらず維持しようとします。グローバルチームにおいてもスケジュールと会議時間がその就業時間を考慮している限り、何も問題がおきません。
一方で、規則に縛られずに仕事を進めていく働き方を好むケースです。
これらのメンバーはアウトプットを重視し、タスクや会議等の時間を軸に仕事を進め、自宅やカフェ、コワーキングスペースでプロジェクト単位でタスクをこなすのが好きなタイプです。
適切なメンバーを採用し、教育し、信頼することが大切です。
4.全ての拠点において接続インフラを整えること
チームが成功するために必要なテクノロジーを確保すること。
ここを怠ると生産性の低下や士気の低下に繋がってしまいます。
- オリエンテーションの一環として、セットアップの支援と技術サポートをチームに提供すること
- 電話(固定電話)、メール、DM、WebexやZOOMなどのアプリ、Redmineなどのプロジェクト管理アプリ、ChatworkやSlackなどのチームアプリなど、利用可能なすべてのツールを活用すること
- 各コミュニケーション方法でどの技術ツールを使用するかの基準を設定する(例えば、ビデオ会議にはWebexを使用し、メッセージングと音声のみの通話にはSlackを使用するなど)。
5.リモートでも 定期的にチームで顔を合わせる
一日の終わりには、チームメイトと対面して話す機会を積極的に設けていくことが大事です。
少なくとも年に一度、できれば四半期ごとにチーム全員で集まる予算を会社として確保しておきましょう。
定期的に対面で顔を合わせることで、各チームメンバーがグループの目標/KPIと自身のために設定したものに対して説明責任を感じさせるための素晴らしい方法です。
このような定期的な対面でのやり取りは、仕事をスムーズに行い、仕事上の信頼関係を築くきっかけとなります。
リモートで仕事をするのは時には大変です。異なる文化を持つメンバー、また複数の言語を話し、異なる国に住むメンバーとリモートのチームで働くことは、さらに困難に感じます。しかし、私の経験では、ある程度の柔軟性を示し、マネージャーとして成長し、新たなスキルを身につけるチャンスだと考えれば、仕事上でも個人的にも有利に働くことができるでしょう。
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