月曜の朝を楽しくする考え方「TGIM」を詳しく解説!
目次
月曜日の朝、あなたはどんな気持ちで目覚めますか? 週末が終わり、また一週間の始まり…そんな憂鬱な気持ちを抱く人も少なくないでしょう。「TGIM」という考え方を知っていますか? これは新しい一週間を前向きに捉えるための素晴らしいフレーズです。このコラムでは、その具体的な方法と、どのようにして「TGIM」を実践するかについて詳しく解説します。一緒に月曜日の朝が楽しくなるような環境作り職場作りをしていきましょう!
1.TGIMとは? - 月曜日をポジティブに捉える考え方
TGIMは”Thank God It’s Monday”の略です。TGIF(Thank God It’s Fridayの略語)とは対照的なものであり、月曜日が巡ってきたことを神様に感謝するという意味です。TGIMの考え方を取り入れることで、社員の生産性向上、職場の雰囲気の改善、社員満足度とロイヤリティの向上というような、職場環境の変化が起こります。
① TGIMの起源
TGIMは、月曜日を前向きに捉えるための日として、アメリカ・ミズーリ州在住のドロシー・ジャウィンが創ったと言われています。日曜日の夕方になると、仕事や学校に行くのが辛くてしんどいから、月曜日が来ることに恐怖を覚えると、ネガティブに捉えるのではなく、月曜日を新しいチャンスや機会として神様に感謝する、月曜日をポジティブに捉えるためのフレーズとして広まっています。
➁ TGIMの日本での認知度
実際のところ、残念なことに日本ではTGIM の認知度はまだまだ低いのが現状です。1990年代のバブル期に、花金(花のような金曜日:翌日のことを気にせず夜遅くまで遊べる)という言葉の流行がありました。一時期は死語とされていましたが、ニュアンスが近いTGIF(Thank God It’s Friday、神様ありがとう、今日は金曜日!)の方なら知っているという方が多いのではないでしょうか。
2.TGIMを日常に取り入れるためのヒント・実例
➀ TGIMを取り入れた実例
まだまだ日本ではなじみの薄いTGIMですが、世界120都市、828拠点でシェアオフィスやコワーキングスペースを展開するWeWorkの日本の拠点では、毎週月曜に無料で朝食を提供する「TGIM(Thank God It’s Monday:今日は月曜日だ、神様ありがとう)」というイベントを開催しています。
このイベントでは、毎週月曜日にお菓子や食べ物、ユーザーの食べたいもの(事前にアンケートを取っており、自分の食べたいものをリクエストすることができます)などが一品シェアされます。すべてのWeWorkユーザが誰でも簡単に参加可能。朝から特別感があって心がワクワクするユーザーから好評のイベントです。
➁ 週末とのバランスを取る方法
月曜日が憂鬱になる原因はストレスや睡眠不足、運動不足などです。平日は仕事で疲れたからと、週末は寝て過ごしてしまうと、メンタルもフィジカルも回復しません。次のような方法を試してみてください。仕事とプライベートのバランスを取ることで、週明けはTGIMな気持ちになるでしょう。
●心をリラックスさせる
ヨガやマッサージ、アロマテラピーなどを取り入れて、気持ちをリラックスさせます。
●好きなことをする
少しでも興味のあることや趣味に没頭できる時間があると、ストレスの軽減につながります。
●適度に体を動かす
普段やらないような過度な運動ではなく、ウォーキングやストレッチなど、体を適度に動かすことで、心身がリフレッシュし、睡眠の質も向上します。
➂ 週の始まりを活力に変える具体的な方法
月曜日がくることで、不安や憂鬱になってしまう人は多いものです。ちょっとしたアクションや優しい言葉をかけあうことで、気分を盛り上げましょう。
●いやな仕事ほど金曜日までに片付ける
嫌な仕事は翌週に持ち越さないことで、月曜日の憂鬱感を軽減することができます。仕事が終わった後に何か楽しみなことを計画して、モチベーションを高めるという手もあります。
●アクティビティの計画
TGIMを利用して、社員同士が一緒に楽しめるようなアクティビティを計画するのも一案です。メンバー同士のコミュニケーションを活発にして、チームの絆を深めることができるので、気持ちが前向きになります。
●社員に感謝の気持ちを伝える
朝やランチタイムにお菓子やドリンクを社員にふるまうなど、ちょっとしたことでも感謝の気持ちを受けた側としてはうれしく感じるでしょう。
月曜日をどのように過ごすにしても、月曜日をネガティブな日としてとらえるのではなく、ポジティブにとらえ、月曜日がもたらす良いことやチャンスに目を向けることが大切です。
3.TGIMが企業に与えるまだ見ぬ影響
➀ TGIMが社員に与える影響
日曜日の夕方、笑点が流れ、サザエさんの放送が終わるころになると、「明日は仕事か……」と、憂鬱な気分になることを「サザエさん症候群」と言います。これは、週末のリラックスした時間が終わり、仕事という現実に引き戻ることによるものです。
ではなぜ月曜日が憂鬱になるのでしょうか。朝の満員電車がきつい、上司や部下、同僚との人間関係が面倒、今の仕事が合わないなどのストレスが月曜日の憂鬱感を引き起こしています。憂鬱な気持ちのまま出勤しても、仕事に集中できず、時間を溶かしていくことだけを考えてしまうでしょう。結果的に生産性は上がりませんし、社員の士気もあがりません。自殺者が最も多い曜日は男女ともに月曜日という統計も出ており、月曜日の憂鬱がもたらす影響は大きなものです。
そんな負の力を生んでいる職場環境を、TGIMのようなポジティブな力に変えることで、仕事とプライベートの両方で満足感を得ることができるようになります。TGIMは、仕事を楽しむようになり生産性の向上につながるとよく強調されますが、それは同時に仕事とプライベートのバランスを保つことの重要性も示しています。なぜなら、仕事を楽しむことができれば、プライベートでも相乗効果を生み出すことができるようになり、仕事とプライベート双方で幸福度もアップするからです。
➁ 生産性向上による利益向上
TGIMの考え方を取り入れることで、次のような変化が起こります。
●社員の生産性向上
月曜日を楽しみにするというポジティブな気持ちが、仕事への意欲を高め、結果として生産性を向上させます。仕事に対する情熱が増すことで、より多くの仕事をこなすことができ、その結果、業績が向上します。
●職場の雰囲気の改善
社員が月曜日を楽しみにするようになると、そのポジティブなエネルギーは職場全体に広がります。これにより、職場の雰囲気が明るくなり、チームワークがアップします。
●社員満足度とロイヤリティの向上
仕事が楽しく、毎日が充実していると感じると、社員満足度が高まります。これは、社員が会社に対するロイヤリティを感じ、長期的に会社に貢献したいと考えるようになるからです。
これらの変化は、従業員だけでなく、組織全体にとっても大きな利点となります。月曜日を楽しみにすることで、一週間の始まりを新たなチャンスと捉え、自分自身と職場をより良くすることができます。
➂ TGIMで企業イメージアップ!
TGIM文化を持った会社になることで得られるものとは何でしょうか。
●社員満足度の向上
社員が仕事を楽しむことができれば、その満足度は高まります。これは、社員のモチベーションを高め、生産性を向上させます。また、社員満足度が高いと、離職率が低下し、優秀な人材確保につながります。
●ブランドイメージの向上
TGIM文化を持つ会社は、社員が仕事を楽しんでいるという強力なメッセージの発信になります。これは、企業のブランドイメージを向上させ、顧客やパートナーからの信頼を得ることができます。また、優秀な人材を引き付けるきっかけになり、採用戦略にもメリットがあります。
●革新的なアイデアの創出
社員が仕事を楽しむと、新しいアイデアやイノベーションが生まれやすくなります。これは、企業の創造力や競争力を高めるのに役立ちます。
企業イメージが向上することで、顧客の信頼とロイヤルティを獲得できるだけでなく、他の競合他社との差別化にも役立ちます。また、社員満足度や社員幸福度の数字を公表することは、ステークホルダーや人材確保のために欠かせない要素です。
4.TGIMをビジネスに取り入れる具体的な方法
① 労働意欲を高めるTGIM文化の構築
TGIM文化をもつ会社とは、社員にとってはいい意味でのストレス(目標達成に向けた緊張感や目的意識)が、仕事のやりがいや頑張り、さらには自らの成長に結びつき、そのことが会社の収益増につながっていくような企業文化を構築している会社です。これは経営者にとっても社員にとってもWin-Winな文化です。儲かるだけの会社は経営者やオーナーにとってはいい会社かもしれません。しかし平日はひたすら仕事に耐え、土日を待ち望む社員にとっては、ただストレスを感じるだけの会社です。そんな環境にある会社が継続的に伸びるはずがありません。
② TGIMを取り入れたマネジメント戦略
月曜日の朝が楽しくなる、そんな魅力ある職場作りができていないと、社員は折を見て去っていきます。なぜなら、社員が潜在的に会社に求めるものは「やりがい」と「働きがい」だからです。
・自分の成長が(仕事を通じて)実現できること
・自分の存在価値が(コミュニケーションを通じて)実感できること
・目的意識をもって働けること
上記が実現できる職場こそが、「やりがい」と「働きがい」を感じることのできる職場です。一度、ご自身の職場を振り返ってみてください。
③ 月曜日の生産性を最大化するヒント
月曜日が楽しみになる、TGIMな会社になるために最も必要なものは「ミッション」です。ミッションとは、経営者が「こうありたい」と思う会社の姿であり、社会におけるその会社の存在意義であり、社員に対する求心力の源です。
会社のミッションに共鳴する人がその会社に集い、バリューを実現するために自分の力を発揮しようとする
社員がいきいきと働く会社が、高い生産性と収益力を確保し、成長し続けていきます。まずは、会社のミッションが全社員に浸透しているかどうか、確認してみましょう。
また、カルチャリアでは、月曜日の朝がいちばん楽しい会社に必要なパーツとして、以下のシステムをそろえていくことを提唱しています。
1. 従業員ハンドブック(就業規則)
2. ジョブディスクリプション(職務内容記述書)
3. SMARTゴール(グループ目標・個人目標)
4. 業績評価(人事考課)
5. 報酬パッケージ(業績評価の給与への反映)
6. マネジメント研修(マネージャー層の訓練)
ご興味のある方は、一度お問い合わせください。
5.まとめ 月曜日を最高の日に変えよう
TGIM(Thank God It’s Monday)は、月曜日が来たことを喜び神様に感謝するという意味です。多くの人は週末が終わり、新たな一週間が始まることを憂鬱に感じるかもしれませんが、このフレーズはその逆の感情を表現しています。つまり、新しい一週間が始まること、新たな機会が訪れることを喜び、感謝しているという意味です。このフレーズは、ポジティブな考え方や積極的な態度を促すために使われます。
月曜日は一般的に新しい事の始まりの日です。転職して新しい職場への初出勤、新しいプロジェクトの始まりもたいていは月曜日から始まることが多いですよね。一年を通して、少なくとも52回の月曜日がやってきます。人生の7分の1が月曜日に費やされるのです。新しい事を学んだり、好きな事をするチャンスを考えれば、月曜日を悪い日ではなく、良い日ととらえることが重要です。
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